独学で大切なのは目次

私のスキル習得術

 先日、ツイッターで以下のようなハッシュタグに便乗参加してみました。

 うむ、承認欲求。だって私も褒められたいんだもの。
 基本的にこういうツイートはスルーされる運命にあるのですが、世の中はなかなかに捨てたものではなくフォロワー様の中に反応してくださる人が何人かおられました。
 ありがたやありがたや。

 反応(引用RT)には以下のようなお言葉がありました。
・多趣味
・技術力が高い
・スキル習得への意欲と成長性
 ありがたいご意見です。
 まとめると私は色々なことができる人と認識されているらしいです。
 ここでいう「色いろいろなことができる」というのが、「多才」なのかは「器用貧乏」なのかはまあ皆様にジャッジしていただくとして、確かに私自身、いろんな分野に手を出す(未知の領域を学ぶ)のは好きです。

 じゃあ未知の領域を学ぶときに習い事教室に通っているかと言われるとそんなことはないです。基本的には独学です(習い事教室に通えるほどお金に余裕もないですし)。
 独学なのに、そこで身につけたことを褒めてくださる方がおられるなら、ある程度は身についているのでしょう(ある程度がどの程度かは評価が難しいですが)。
 とはいえ、私は別に万能の天才ってわけではありません。高校時代は留年とかしましたし。
 ならどんな方法で私がスキルを身につけているのかといえば、「まずは目次を作る」というやり方にまとめられます。
「目次」というと本の最初の方のページに載っているあの目次です。
 どうしてスキル習得と目次が関わってくるかというと、目次があると学びたい技術や知識の全体が見えてくるからです。

本に目次がある意味

 いきなりですが、皆様は本に目次がある理由を考えてみたことがあるでしょうか。
 この問いに「そんなの、どのページにどの内容が書いてあるかの目印みたいなものでしょ?」と一笑する人もおられるかもしれません。
 もちろん、それも答えの一つです。
 目次がなければ、本のページ数が増えるほど探したい内容を探しづらくなります。
 しかし、目次の効用はそれだけではありません。
 目次は「その本全体の構成のまとめ」でもあるのです。
 例えばRPGの攻略本なら、

◎キャラクター・・・××ページ
◎システム・・・××ページ
◎シナリオ・・・××ページ
◎マップ・・・××ページ
◎アイテム・・・××ページ
◎データ・・・××ページ

 みたいな大きなカテゴリーが目立つフォントの文字で書かれていて、必要に応じて小さなカテゴリーが書かれています。
 もちろん目次を見ただけでは細かい情報(RPGの攻略本なら具体的な攻略方法)は分りません。
 しかし、「ゲームを攻略する(楽しむ)上では『キャラクター』や『シナリオ』や『マップ』などを理解する必要がある」ということが分かります。
 つまり、目次には書籍全体の大きな流れを読み手に伝える機能があるのです。

スキル上達のための自分用攻略本を考えてみる

 RPGだとゲーム内でのキャラクターの行動目的が「世界を救う」だったり「大切な人を守る」だったりします。RPGの攻略本はそれを実現するための『クエスト』の指南書なわけです。
 さて、ここで「何かのスキルを向上させたい」という話題に戻りましょう。
「何かのスキル習得したい」と考え、実際に行動することは一言で表せば『探求』です。『探求』を表す英単語には奇しくも『クエスト(quest)』があります。
 大げさに言えば、「何かのスキルを習得したい」という人は、スキル習得というクエストに直面しているわけです。
 スキル習得がクエストならば攻略本があると便利です。
 だったらスキル習得クエストの攻略本って欲しくないですか?
 私は欲しいです。
 とはいえ、完全に自分にぴったりのオーダーメイドの攻略本は本屋さんにはおいていません。
 ないのだったら自分で作ってしまえばいい。
 そして、自分用の攻略本作りの第一歩が目次作りなのです。

小説執筆を例にスキル向上の法則を考えてみる

「スキル習得」という言葉だと抽象的な言い回しで分かりにくいですね。なので例として「小説を上手く書けるようになりたい!(小説のスキル習得)」という目的があったとしましょう。
 プチ自慢になりますが、一応これでも書いたライトノベルがKADOKAWA様から一冊ですが書籍化された経歴があったりします。なので「普通の人よりは小説が書ける」と言っても問題はないでしょう。…もちろん上を見上げればキリがありませんが(白目)
 ちなみに「アルカナ・ナラティブ」ってタイトルの本です(宣伝)

 さて「小説を書くのが上手くなりたい!」と思ったとします。その場合、もちろんいっぱい書いてみるというのも大切ですが、ただやみくもに突っ走るのが効率的かは疑問が残ります。
 そこで「そもそも小説を書く上で必要なこと、重要なことは何か?」を考えてみます。
 小説の場合なら、例えば以下のような事柄などがあるでしょう。

・魅力的なキャラクターの条件とは?
・ライバルキャラの作り方は?
・句読点って具体的にはどう打つの?
・ストーリーはどうやってつくるのか?
・文章を書く上でルールは?
・意外な展開ってどうつくるの?
・バトルシーンはどう書くか?
・世界観作りで大切なことは?
 などなど。

 まず、とりあえず思いつく限りの事柄を箇条書きで片っ端から書いてみます。とはいえ、思いつきを箇条書きしただけだと内容としてはまとまりがありません。
 そこで役に立つのが「目次化」です。
 上に書いた箇条書きは、例えば以下のように分類できます。

◎ストーリーはどうやってつくるのか?
 ・意外な展開ってどうつくるの?
◎キャラクターの作り方
 ・魅力的なキャラクターの条件とは?
 ・ライバルキャラの作り方は?
◎世界観の作り方
 ・世界観作りで大切なことは?
◎文章を書く上でルールは?
 ・句読点って具体的にはどう打つの?
 ・バトルシーンはどう書くか?

 つまり、箇条書きにしていたものを整理整頓しました。
 そしてこの整理整頓こそが分類であり目次化です。
 ゲームの攻略本に「キャラクターの章」「シナリオの章」「マップの章」などがあったように、自分用の小説の書き方の攻略本に「ストーリー作りの章」「キャラクター作りの章」「世界観作りの章」などを用意したわけです。

分類したものを必要に応じて膨らませる

 目次ができたら、次に目次にある項目の中身作りです。
 ここで注意すべきは中身作りは基本的に完璧である必要はないという点です。
 たとえば、書店で販売するゲーム攻略本ならばきちんと完成させる必要があります。そうでないと売り物になりませんし、そもそも何かを作って売る側の責任を果たせたとは言えません。
 しかし、自分用の攻略本はあくまで自分が見ることが目的です。自分が学ぶべきことだけ分かればいいのです。
 もっと言えば、完璧なものを目指していてはそれだけで時間がかかります。
「小説を書けるようになりたい!」という目的が「小説の書き方を極めたい!」になると本末転倒です(書き方を極めるのも凄いことですが)。
 全部をまんべんなく勉強するのではなく、色々ある項目の中から優先すべき項目(長所として伸ばしたい項目、苦手なので克服したい項目など)を考えて必要に応じて各個撃破すると効率的です。
 また学んでいるうちに他にも分からないことが現れたら、それもメモをとる(目次に追加する)などしておくといいでしょう。

フォルダ分けという手法

 ここまで来て「パソコンのフォルダ分けみたい」と思った人がおられるかもしれません。
 私もそう思います。
 目次作りとは、フォルダ分けの作業に非常に似ています。
 むしろ、フォルダ分けは学びたいこと分類(目次作り)に便利です。
 たとえば、私のパソコンの中には以下のように「小説の書き方」がまとめられています。

概論書と理論書を使い分ける

 さて、ここまでは目次作り(全体把握)の方法でした。
 しかし、目次を作っただけでは詳しいノウハウまでは分りません。
 必要に応じて書籍やインターネットで調べてみたり、自分なりに考えを深めていかなければスキル習得にはなりません。
 インターネットの場合は、検索すれば様々な情報が基本的に無料で探せます(ただし月々の接続費用などは考えないモノとする)。
 しかし、関連書籍で勉強する場合は自分で本の中から必要な情報を探さなくてはいけません。
 それこそ本の目次から必要な情報がありそうなページに目星をつけたり、あるいは後ろのページに索引がある書籍ならそれに頼るのもありです。
 ここで問題になるのは、本は実際に中身を見てみるまでどんな内容があるのか分からないという点です。特にインターネットショッピングで本を買う場合、リアルでの書店と違いパラパラとページをめくって中身を確かめることはできません。書籍情報で目次などの中身を確認できる場合もありますが、無い場合も少なくありません。
 インターネットで書籍を購入する書籍を選ぶ場合はまず、その書籍が概論書なのか理論書なのかを見定める必要があります。
 概論書と理論書の違いは以下の通りです。なお、すべての本が一概に「概論書」と「理論書」にハッキリと区分できるわけではありません。あくまでも便宜上の分類です。

概論書

 概論書とは、あるジャンルの広い範囲の情報が書かれている本のことです。ここでは入門書も概論書の一部だということで話を進めます(ここら辺は異論がある人もいるでしょうが、あくまで話の簡便化のためということでお許しいただけると幸いです)。
 概論書(あるいは入門書)だと、以下のようなタイトルの本の場合があります。
・「××入門」
・「××概論」
・「イチからわかる××」
・「一冊で××のすべてがわかる本」
 などなど。
 例えば、小説の書き方ならば「ストーリーの書き方」「キャラクターの書き方」「世界観の書き方」「文章作法」などの多種多様な内容が一通り網羅されています。
 ただし、書籍は使用できるページ数に限度があります(あまりにもページ数が多いと高額化するなどの問題が生じる)。そのため、広い範囲が書かれている本は、必然的に深く突っ込んだ内容を紹介しづらいというデメリットがあります。
 概論書は基礎的な事柄を学んだり、自分が最初に作った目次の内容にない新しいトピックを見つけるといったことに使います。

理論書

 理論書とは概論書と比べ、ひとつのカテゴリーについて深く書かれている本のことです。
 小説の書き方なら「ストーリーの構造」だけを書いた本、「キャラクターの作り方」だけを書いた本という具合です。
 書籍である以上、やはりページ数には限りがあるので深く詳しい内容であるため触れられる内容の範囲は狭くなります。

実際に説明してみるのも一手

 さて、前述の通り自分で作った目次やその中身の学習は完璧である必要はありませんし、そもそも完璧さを求めるとおそらくは一生の仕事になります。
 しかし、ある程度はノートにまとめてみるのはアリかもなあと私は思います。ここでいうノートとは、紙のノート以外にもwordなどの電子データにまとめたものも含みます。
 本やインターネットで読んだものを、自分なりに噛み砕き、再構成したものを出力するのはそれはそれで勉強になります。
 あるいは学んだ内容を誰かに伝えてみるのもアリですし、私みたいに自分のサイトに載せてしまう手もあります(これのことです)。
 ただし、実際にまとめたものを書くとなるとそれはそれ手間がかかるので、どこまでの範囲をやるかは自分の余裕やヤル気に要相談です。

最後に

 ここまで私なりの学習法を解説していきましたが、これが絶対に正しい学び方というわけではありません。むしろ、このやり方は「基礎的なことを身につけやすい方法の一つ」です。
 偉そうに小説の書き方を語っている私がベストセラー作家ではない点からも、それはお分りいただけるかと思います。
 とはいえ、「独学ってどっから手をつければいいんだ!?」とお悩みの方へのヒントになればいいなあと思いながらこの記事を書いてみました。

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