ラノベ読書録/ストライク・ザ・ブラッド7

 私には『ストライク・ザ・ブラッド』シリーズを読んでいて、毎回気になっていることがありました。
 それは「矢瀬基樹というキャラは、この物語を成り立たせるために必要なのか?」という点です。
 このシリーズを未読の方のために簡単に解説すると、このキャラは主人公・暁古城の親友でクラスメイトという設定です。しかし、それだけにとどまらず、裏の顔は第四真祖である暁古城の監視者という立場でもあります。
 ヒロインの姫柊雪菜が表立って暁古城に接触する監視者とするならば、彼は古城から監視者であるとは気づかれていません。
 つまりはシークレット・エージェント。実にクールです。

 ただ、誰に対してもその正体がシークレットである以上、ド派手な行動はできない立場なわけです。
 もっといえば、彼の存在が物語上は空気になりかねないというリスクさえあるのです。
 しかし、第7巻ではそんな彼の境遇を描いた章が存在します。つまり、矢瀬君の空気化は回避されたのです。回避されたはずです。……回避されたよな?
 彼についてが描かれているといっても、別に「実は俺はお前たちの監視者だったのさ!」みたいな話ではないので、やっぱり彼は裏方です。
 ……むむう、若干の微妙さを抱かずにはいられませんな。
 まあ、物語が進んでいけば、裏で暗躍する彼が表舞台で活躍する日もございましょう。

 秘密が明かされる云々で言えば、矢瀬君よりも主人公の友人でクラスメイトの少女である藍羽浅葱の方に着目するというのが、この巻の真の楽しみ方かもしれません。
 古城はそれまで彼女には自らが第四真祖であることは隠していましたが、この巻でついに秘密が解禁です。秘密が解禁される以前から、浅葱は古城に好意を寄せており、古城もそれに気づいていました。しかし、「浅葱と交際したら自分が第四真祖だと話す必要があるけど、そうなると彼女をトラブルに巻き込むんじゃないか?」と古城は危惧していたわけです。
 ということは、第四真祖の秘密が解禁されたら、その心配はなくなるんじゃないですかね?
 したがって、古城と浅葱がくっつく可能性が高まりますが、しかしそうなると真ヒロインの雪菜が黙っているわけがないわけで……修羅場フラグ?
 なるほど、まだ読んでいませんが、第8巻は昼ドラ的な展開になるわけですね、三雲先生?
 ……冗談です。ちょっと言ってみただけです。

 第7巻は、様々な秘密や過去が明らかになるという点では、このシリーズのターニングポイントです。
 今後、様々な伏線が回収されることを期待して、現段階で本屋さんに並んでいる8~9巻も消化していきたいと思います。