ログ・ホライズン政治学

「政治」と聞くと、どうしても「腐敗」とか「汚職」という言葉が連想されるのが今のご時世です。私もテレビを見ながら「政治って問題解決の墓場だよなあ」とか思ったりもします。
 しかし、本当の意味での政治とはそういうものではないはずです。本来政治とは、意見の合わない人間同士が共に生きるための手段なのですから。

 前回の記事に引き続き、今回も『ログ・ホライズン』を題材に語っていきます。
『ログ・ホライズン』においては数多くのギルドや勢力が存在します。当初はギルド間での利害の一致があり主人公シロエたちの暮らすアキバの街は殺伐とした様相でした。それらを解決しても、今度はプレイヤーである〈冒険者〉とNPCである〈大地人〉との隔たりがあったりと、人が複数人集まるとどうしても緊張や葛藤は生まれます。

 しかし、シロエはあくまで武力でそれを制そうとはしません。腹黒い手段に訴えることはありますが、あくまで話し合いメインで問題解決やルール作りに奔走します。それでいて彼の思いは純粋で、今いる世界を良くしたいというものなのです。多分、これが今の日本の政治家にまるっと抜け落ちている部分でしょう。

 リアルの政治家で、本当に世の中を良くしたいと思っている人がどれぐらいいるかは怪しいところです。というか、国会議員に至っては族議員や派閥なんてものを許しちゃってるあたりこの国の政治は病んでいます。それは要するに「政治家が自分の利権団体を持ってもしょうがないよね」と認めているようなものですから。

 政治家を目指す人は基本的に有能な人だとは思いますよ? 人望がないと選挙活動すらできませんし。ただし、そんな人物でも政治家になった瞬間から無能な口だけ人間になる。残念ながら、これが現実です。

『ログ・ホライズン』はもちろんフィクションの物語で、理想を語りやすい舞台かもしれません。しかし、だからこそ魅力的でもあります。
 有力ギルドの代表者の集まりである〈円卓会議〉の人々は協力し合いアキバの街をよくする方策を模索し、アキバの街の住人たちも一人一人が〈冒険者〉としての矜持を持つ。

 ここまでくると、彼らの「政治」は一つの作品であるかのようにも思えます。こういうのをとって、本当の民主主義というのだろうなと思うわけです。

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