アドラー心理学でリプライ上手

 先日、twitterでアンケート機能を使用して次のようなことをフォロワーさんに聞いてみました。

 以上の結果からわかるのは、クリエイターさんはリプライ(作品に対する感想)を求めているということです。
 ところが、リプライは「リツイート」や「いいね」と違ってボタンのクリックだけでは行えません。自分でメッセージを考える必要があります。
 クリエイターは往々にしてリプライによるメッセージを求めています。しかし、普段リツイートやいいねで好意を示していると、どうしても言葉で伝える能力は鍛えられません。
 そこで、この記事ではどのようなリプライを送ればいいのかを『アドラー心理学』の知恵を使いながら解説していきます。

アドラー心理学とは?

 アドラー心理学とは、ウィーンの心理学者アドラーが創始した心理学の一派です。個人心理学とも呼ばれます。
 アドラー心理学では「勇気づけ」と「勇気くじき」という考え方が重要となります。アドラー心理学を用いた心理療法では勇気づけを行い、患者の神経症を治療していきます。

クソリプとは「勇気くじき」

 クリエイターに喜ばれるリプライについて考えるために、まずその逆のクリエイターに嫌がられるリプライについて考えてみましょう。いわゆるクソリプというやつです。
 クソリプはクリエイターを不愉快にさせ、ときにはモチベーションを低減させます。
 アドラー心理学では、クソリプのように他者のやる気を削ぐメッセージを送ることを「勇気くじき」といいます。
 クソリプにも色々ありますが、例えば以下のようなパターンがあります。

  • 作品のアラばかり探して批判する
  • 「××さん(他のクリエイターの名前)に似てますね」と指摘する
  • 対価も提供せずに自分のために何かつくってくれと依頼する

 こんなメッセージを投げつけられては、クリエイターのモチベーションが低減して当たり前です。

 では、自分のメッセージが勇気くじきにならないためにはどうすればいいのでしょうか。
「勇気くじき」の対義語となるのが「勇気づけ」です。
 クリエイターがもらって喜ぶリプライとは勇気づけとなるリプライです。

キーワードは「共同体感覚」

 勇気づけのメッセージを送るためにキーワードは「共同体感覚」という概念です。
 共同体感覚とは、他者を仲間とみなし居場所を見出すことをいいます。
 人が共同体感覚を得るためには、以下のことが重要です。

  • 自己受容:自分が有能であると思えること
  • 他者貢献:他者の役に立っていると思えること
  • 他者信頼:他者が自分の味方だと思えること

 勇気づけとは、他者に対して共同体感覚を抱かせるための援助であるといえます。

 クリエイターの中には自分の作品に自信を持てない人もいます。自信を持てないからこそ向上心を抱き、日々精進するという側面もあります。
 しかし、やっぱり自信はないよりあった方がいい。根拠のない自信は傲慢なだけですが、謙虚な自信はその人の魅力を惹き立てるからです。

 自信を持つということは、共同体感覚を得るための条件である「自己受容」を満たすことです。
 自分の作品には意味があると確信を持てれば、他者に感動させられる、楽しんでもらえると思えるようになります。つまり「他者貢献」もクリアできます。
 そして、他者貢献により相手が喜んでくれればその相手が味方だと認識できるので「他者信頼」も達成となります。

信者ではなく味方になる

 何かをつくったことにより共同体感覚を得られる。これはクリエイターのモチベーションを加速させます。自分に価値があると感じられれば、新しい作品を暗中模索でも作り上げようという勇気を抱けます。
 クリエイターをリプライで勇気づけする場合に重要となるのが、「信者」になるのではなく「味方」になることです。
 信者だとクリエイターという神とそれにかしずく人々という縦の関係です。しかし、味方であればフラットな横の関係です。

 信者は神をちやほやします。ちやほやされている間は神であるクリエイターは気持ちがいいでしょう。しかし、これは逆にちやほやされなくなったらモチベーションが激減するということにもなりかねません。
 また、信者はあくまで理想を膨らませているだけであって理解者ではありません。理解者がいない以上、クリエイターは孤独なままです。

 一方で味方はクリエイターをちやほやしません。良いと思ったことを温かく伝えます。
 また、クリエイターをきちんと理解しているので孤独に寄り添うことも可能です。

まとめ

 クリエイターはリプライを求めています。
 これは何かをつくるという行為を通して、他者とのつながりを求めているという意味なのかもしれません。
 素晴らしいと思ったクリエイターがいたら、その人に共同体感覚を抱いてもらえるように勇気づけとなるメッセージを送るといいでしょう。

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