類推(アナロジー)

 類推はアナロジーとも呼ばれます。
 ある物事・現象などを、その物事・現象に似ている他のものから推し量って判断・予測する方法です。
類推(アナロジー)

類推の例

 類推を根拠として書いた文章には、例えば以下のようなものがあります。

【例文】
① 三日前、あの少女はこの時間に、この公園にやってきた。一昨日も昨日もそうだった。だから、今日もこの時間に、この公園にやって来るはずだ。
② あの少女は髪を茶色に染めていた。あの少年も髪を茶色に染めている。だから、あの少女と少年は何か関係があるはずだ。

 例文①と②を、それぞれ確認してみましょう。
 例文①は、なかなか説得力がありそうです。三日連続で少女が同じ時間に公園に来たのだから、四日目連続で公園に現れても不思議ではありません。
 では、例文②はどうでしょう。これは考え方が飛躍しているように見えますね。類推では、その物事の本質的な意味を考察しないと、例文②のような見当違いな結論に至るおそれがあります。

類推は仮説を生む

 類推は、特に仮説やアイデアを生成する場面で有効です。
 先に挙げた例文でも、「少女が、今日も同じ時間に公園にやって来る」「少女と少年には何かの関係がある」といった仮説が立てられています。
 また、学術的な世界でも何かの類推が、新しい理論を生み出すきっかけになった例は数多くあります。
 例えば、原子核の周りを電子が周回という原子構造は惑星の軌道から着想を得たものですし、熱力学のカルノーサイクルは流れ落ちる滝の水がヒントとなって生み出された理論です。
 ただし、類推は特殊な事例から、他の特殊な事例を導き出す方法です。論理的には不完全ですので、後にその事実が正しいかを確認、あるいは証明しなければなりません。

類推と比喩

 一見すると関係のないもの同士を結びつけるという意味では、比喩表現も一種の類推といえます。
 例えば、

  • 恋は戦争だ
  • 女は魔物だ

 などの表現があります。
 事実だけに照らし合わせれば、恋をしたからといって武器や弾薬が飛び交うわけではありませんし、人間の女性は人間であって魔物ではありません。
 しかし「恋をするとどんな手段でも用いたくなる。それは戦争のようなものだ。だから、恋は戦争だ」という説明をされれば、まあ、「恋は戦争だ」という表現もアリな気がします。他の例も似たようなものでしょう。
 このように、何らかの類似性を見つけることによって、比喩表現をつくることが可能です。かけ離れた言葉同士を組み合わせることは、新しい発見につながります。上手く比喩表現ができないという場合に、一つのヒントにしてみてはどうでしょうか。

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